トップページ
メール

弁護士の随筆
釣     り 歴    史 そ  の  他
文学と法律
お金と法
戦争と法
「プリズンホテル」(浅田次郎著)を読んで
◆「日本の敗因」(小室直樹著)を読んで
光華寮訴訟   
三菱ふそうのリコール隠しについて思うこと
ファイリングシステム


「プリズンホテル」(浅田次郎著)を読んで
2003/9/11
途中、何回も中断した。
一般の人が接することがない極道の世界をカッコよく散りばめて、興味をもたせる。それはズルイ。
(現実の極道の世界はそんなカッコいいものではない。)
他方、「ポッポ屋」(これは読んでも映画を見てもいないが)のような人の情をうまく配合している。これはクサイ。
ズルイとクサイでズルクサイ。
だけど笑ったり、泣かせたりする。これは、一体なんなのだろうと、思い、また、読みはじめる。
そんなことが繰り返され、4巻目は、しばらくは読まなかった。どうせ主人公は真人間になるだろうから・・・

そう分かっていて、読みはじめて、感動したりする。実の社会では、めったに感動しない自分は、架空の世界では、易々と感動してしまう。男は、大なり、小なり、人の世の中では泣かない。泣いたら負けと思っているから、そんな生き方はひょっとして、間違っていたかもしれない。だけど、今更、その生き方を変えることは、もっと間違っているというシカとした結論を出してしまう自分。
そんなことを思いながら読む。そんな思いにさせるそんなテクニックを持った作家である。
それにしても、善と悪は、一枚の紙の表と裏というテーマを、分かり易く、ドラマチックに表現した技術は才能である。
自分が出来る表現は味もソッケも無く、「正邪、善悪は表と裏。表も裏も同じこと。」ということになる。
それでは、誰も読んでくれない。



copyright (c) 2004 Shyoyo Law Office all rights reserved.