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| 「プリズンホテル」(浅田次郎著)を読んで |
| 2003/9/11 |
| 途中、何回も中断した。 一般の人が接することがない極道の世界をカッコよく散りばめて、興味をもたせる。それはズルイ。 (現実の極道の世界はそんなカッコいいものではない。) 他方、「ポッポ屋」(これは読んでも映画を見てもいないが)のような人の情をうまく配合している。これはクサイ。 ズルイとクサイでズルクサイ。 だけど笑ったり、泣かせたりする。これは、一体なんなのだろうと、思い、また、読みはじめる。 そんなことが繰り返され、4巻目は、しばらくは読まなかった。どうせ主人公は真人間になるだろうから・・・ そう分かっていて、読みはじめて、感動したりする。実の社会では、めったに感動しない自分は、架空の世界では、易々と感動してしまう。男は、大なり、小なり、人の世の中では泣かない。泣いたら負けと思っているから、そんな生き方はひょっとして、間違っていたかもしれない。だけど、今更、その生き方を変えることは、もっと間違っているというシカとした結論を出してしまう自分。 そんなことを思いながら読む。そんな思いにさせるそんなテクニックを持った作家である。 それにしても、善と悪は、一枚の紙の表と裏というテーマを、分かり易く、ドラマチックに表現した技術は才能である。 自分が出来る表現は味もソッケも無く、「正邪、善悪は表と裏。表も裏も同じこと。」ということになる。 それでは、誰も読んでくれない。 |
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